当社では、よくKSFという言葉が出てくるので、今回はこの「KSF」という言葉について説明したいと思います。
KSFは、Key Success Factorの略で「成功するためにキーになる要因」という意味です。
例えば、100点満点で100点は取れなくても、これだけやれば50点は取れるようになる、ということがあります。テストで言えば、文章問題は解けなくても、計算問題は解けるようになれば40点は手堅く取れるとか、漢字だけでも書けるようにすれば40点は取れる、といったイメージです。
これをビジネスの世界に当てはめて考えます。
具体的には、最低限これだけをすれば、比較的に簡単に効果を上げることができることは何だろう?と考えます。
私は新規事業や売上不振の部署に最初に同席した時に、まず、この「KSF」は何か?を考えます。
最低限の努力で、最も効率よく効果が出ることは何か?と。。

すぐにわかる時もあれば、なかなかわからなくて悩み続けることも多々あります。
逆にこのKSFさえわかれば、勝負は8割勝ったも同じなんじゃないかな?って思います。
具体例を挙げると、以前、QBハウスの今西会長と話しをしていた時、QBハウスは地下街に出店するときは、とにかくトイレの隣に出すと業績がいいそうです。明確な理由はわからないけど、とにかくそういうものだと言っていました。
また、栄光ゼミナールの出店の担当者は、とにかくマクドナルドを出店をウォッチしていて、コバンザメみたいに、マクドナルドが出店したらその近くに出店することにしていると言ってました。理由は、マクドナルドはすごいお金をかけて出店のマーケティングをしているはずだから、近くに出せば間違いないというもので、これで大体うまくいくそうです。それでマーケティング費用を浮かせているんだそうです。
このように、その業界の人や、その会社の人しかわからない「見えないルール」みたいなものがあり、そういった「見えないルール」が見つけられるかどうか?が、勝負の分かれ道です。
「見えないルールを見つけて、最も効率よく効果が上がることを見つけること」=KSF です。
例えば、今の段階では、SOHOS STYLEのKSFは、1か月のユニークSOHOの数です。
理由はわかりませんが、色々試してみた結果、SOHOS STYLEを活況化させる要因は、登録SOHOの人数でもなく、一か月の問い合わせ件数でもなく、ユニークSOHOの数を上げることでした。ユニークSOHOの数と、SSの売上はなぜか比例していました。
理由はわかりませんが、仮にユニークSOHO数と仮定して、ユニークSOHOを増やす施策をひたすら打っていったら、自然に問い合わせ件数も上がり、売り上げも上がっていきました。
この結論に達したのも、半年以上、試行錯誤を続けて、実験を続けた結果の結論でした。
だからずっとそれから、ユニークSOHOを増やす施策を打っていて、そのための、1000人アンケートだったり、メディアへの掲載につながっています。
ただKSFはある日突然、通用しなくなるリスクもあります。
理由は、最初から理由がわかっていないからです。トレンドが変わったり、使用している機器が変わったせいで、ガラッと変わる可能性もあります。だから、常にKSFが今もこれでいいか?を検証し続けなければなりません。
オープンサイトの登録顧客を上げるためのKSFは何でしょう?
毎月の新規の売上を上げるためのKSFは何でしょう?
コンシェルジュ継続のためのKSFは何でしょう?
それぞれ自分の担当業務の効果を上げるための、KSFは何か?を考えてみて下さい。
そして、大体これかな?と思ったら、「具体的な数値目標に落として」実際にやってみて、「再現性」があるかどうか?をチェックして下さい。
同じ環境で再現してみる。ダメなら、違う環境でトライしてみる。そういうことを繰り返して、人類は雷や虹を人工的に発生させることができました。それと同じことを、仕事の中でやってみて下さい。
自分の課題を解決するために、まずKSFを考える、そして色々やってみて再現性をチェックする、というのをやってみて下さい。
★KSFについて書いてある、課題図書はこちら↓