次はナビット5つのTTのお話しです。
まずは5つのTTの中身を覚えて下さい。
ナビット5つのTTとは?
TTP 徹底的にぱくる
TTK 徹底的にこだわる
TTB 徹底的に分析する
TTM 徹底的にまきこむ
TTT 徹底的に続ける
それぞれ一つずつ説明していきましょう。
○TTP 「徹底的にぱくる」
これはナビット文庫にある「社長のノート」という本の中で、
元シュリンプという女性の下着メーカーの社長さんが書いた本の言葉です。
まずいいものは「TTP」徹底的にぱくれ!と。
「社長のノート」がナビット文庫にあるので、読んでみて下さい。
IT業界では、ECサイトを見るとよくわかって、
例えばニッセンがやると他のベルメゾンも同じような改訂をします。
IT業界だとサイトをチェックして、オーダーは
「このサイトと同じテイストで、これよりももっとよくして」
というオーダーが入ります。
それくらい、真似ることが簡単で経費もかからないため、
結果、同じようなサイトになってしまったりします。
そこで私は、この社長のTTPの言葉にあと4つの言葉を加えて
「ナビット5つのTT」にしました。
○TTK 「徹底的にこだわる」
ただ表面だけ真似したくらいでは、全然成功しません。
最初は確かに真似からはいったかもしれませんが、
1年くらい経ったら、全然ウチの方がいいよね、
にするためには、その後の努力が必要です。
そのためには、以前のお話しと同様ですが「神は細部に宿る」の
蟻の視点で、徹底的にこだわらなければなりません。
具体的にどうこだわるか?というと、
ナビット文庫の「クックパッド」の本があるので読んで下さい。
待機時間が10秒なのを5秒にするためにどうすればいいか?
UI(ユーザーインターフェイス)やUX(ユーザーエキスペリエンス)を
どう上げるか?など、妥協しないこだわりが必要です。
また同様のテーマでは「仕事は楽しいかね?」という本の中で、
ディズニーの白雪姫の話が紹介されています。
白雪姫の映画の中で、七人の小人と白雪姫が湖面に映る画像で、
湖面の揺れが素晴らしいと。。
でも本来はそんなに湖面の揺れにこだわりを持たなくても、
本編とは関係ないはずです。それでもそこまでこだわっているからこそ、
ディズニーアニメは素晴らしいという「完璧の先を目指す」ということが
紹介されています。
こだわる、というのはそういうことです。
では具体的に何にこだわればいいか? それは、次のTTBにかかっています。
○TTB 「徹底的に分析する」
徹底的に分析します。
これはサイトを運営している人なら、昨年の同月同日に比べて、
UUが上がったのか?PVは上がったのか?CVはどうか?
CPOやCPAの獲得単価の推移など、とにかく数値化して分析します。
または、UUやUIなどはアンケートを取って、
アンケートではわからない潜在的なものは、モニターに会社に来てもらい、
後ろからどこがつっかえるか?などを見て、何が問題なのか?を
チェックします。
セミナーなどでは、アンケートをとにかく大事にして、
満足度の低い講師にはもう頼まない。
受付の態度、司会の態度、温度、騒音など、
とにかくとれるだけのことはアンケートで取って、
そこをすぐに現場にフィードバックしていく。企画に反映させるなどです。
営業であれば、お客様に何を言われたか?どう断られたか?とういのを、
細かく日報に書いて下さい。
前のリクルートの話しのように、「ラックを置く場所がない」というのが、
断り文句の7割だったら、それだけを別の角度から検討して解決していく
ことができるようになります。
これは全体会議で発表してもらう「障害報告」にも言えることで、
「障害報告」は会社の「つゆだく」です。
この障害報告は宝の山で、その会社にどのような障害が多いか?で今、
弱い部分がわかりますし、何度も繰り返されているようなら、
そこにまず問題があるので直すし、責任の所在があいまいなら役割分担に
問題があります。きちんと論理的に解決されており、指摘も明確なら、
管理者の能力は高いし、何だかわからないし、スケジュールも曖昧なら、
上司を変えた方がいいだろう、などです。
障害報告が起きているのに、オーダーがたえないのであれば、
その商材自体が業界内で強いのだろうと会社の強みがわかります。
このように障害報告も日報も、このTTB「徹底的に分析する」ための
ツールなのです!
○TTM 「徹底的にまきこむ」
このTTM、徹底的にまきこむ、という手法は若干上級者向けですが、
参考にして下さい。
書籍としては、一昔前にブームだった
「もしも野球部のマネージャーがドラッカーだったら」を読んで下さい。
この本の中で、盛んに出てくる言葉が「イノベーション」です。
イノベーションとは「開拓」という意味で、マーケティングと並んで、
とても重要なキーワードなので覚えて下さい。
「もしドラ」の中で、最もイノベーション的な事例としては、
野球部の練習に柔道部の人を巻き込んだり、
学校外の施設の人を巻き込んだりしていっている点です。
あれが通常のスポコンモノとは違う、イノベーションの部分です。
イノベーションとは、従来のやり方を画期的に変えることです。
当社の事例では「入札なうクラウド」とか「助成金なう」では
社労士や中小企業診断士、セミナー会社とのアライアンスモデル、
「販売代理店システム」などがあります。
ステークホルダー(利害関係者)をふやすことによって、
色々な人がそれぞれの思惑の中で働き、
結果的にウィンウィンの利益をもたらすというもので、
ベンチャーキャピタルやクラウドファインディングなどもこの典型です。
この「まきこんでいく」というのは、新しいビジネスモデルを作っていく能力と、
機動力が必要です。企画営業や新規ビジネスを立ち上げていく人は、
特に必要な能力です。
ステークホルダーをふやすことのメリットは、利害関係者が多いことによって、
ネットワークが飛躍的に広がるのと、現金を出さなくても新聞に載れたり、
他社との差別化が図れるというメリットがあります。
こちらを勉強したい人は、ナビット文庫の中から
「もしドラ」「ハイパワーマーケティング」「クラッシュマーケティング」
の3冊を読んでみて下さい。
○TTT「徹底的に続ける」
何事も「継続は力なり」です。
競合に負けない方法は、競合に負けるまでやめないことです。
「一番長く会社が継続している会社が一番偉い」のです。
たとえば飲食店でも、昔からずっと繁盛しているお店は「変わらぬ昔の味」
と謳っていますが、実は今風の味に改良しつつ、昔の味も残しつつと、
大変な工夫と努力をしています。
昔のまんまで、本当に今の人の口に合うはずは絶対にありません。
サービスは長いと飽きられてしまいますし、やっている人も飽きてきます。
「商いを飽きないでやる」ためには、日々の問題意識と創意工夫なのです。
これはスタッフの方にも言えて、何をやっても長続きしない、
辛抱のない人を「渡り鳥」と呼びます。
そういう人は大体履歴書を見るとわかって、
1年周期とか3年周期とかあるようです。
そういう人は最後にどこに渡っていくのでしょうか?
徹底的に続ける、という戦略は、単純ですが、一番有効な作戦です。
誰でも言うは易しですが、やり続けるのが一番大変なことだからです。
最初、のりかえ便利マップを色々な会社に紹介しに行った時に言われて
一番悔しかったのが
「商品はいいけど、実績のない会社とは取引できない」でした。
今、鉄道会社で当社にこんなことをいう会社はありません。
なぜいう会社がないか?というと、この「徹底的に続けている」からです。
継続とは、一番の信用であり信頼なのです。
信頼され、信用されるには、新商品は長い時間がかかります。
そのためにも、とにかく根気よく
商いを飽きないでやり続けなければなりません。
以上、ナビット5つのTTでした。
覚えて下さい。