近年副業を希望する方が増えているのはどうしてでしょうか?
その背景には金融庁報告の老後二千万円問題、またコロナ禍の経済的不安など資産形成が深刻な課題であることがあげられます。
ただ、それだけではありません。実は副業には他にも様々なメリットがあるからなのです。
そこで今回は副業に関するガイドラインやアンケートを参照しながら、副業についてまとめてみました。
社員が副業を希望する際、企業側として制限できることや注意点についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみて下さい!
副業とは副収入を得るために行う本業以外の就労全般のことで、正社員、パート・アルバイト、会社役員、起業による自営業主など形態も様々です。
2018年、厚生労働省は副業・兼業について、企業や働く方が現行の法令のもとでどういう事項に留意すべきかをまとめたガイドラインを作成しました。
このガイドラインは副業・兼業の場合における労働時間管理や健康管理等について示したもので、安心して副業・兼業に取り組むようにすることが目的となっています。
【副業は自由】企業が制限できるケースとは
ガイドラインによれば、労働時間外の時間をどう利用するかは、基本的には労働者の自由とあります。
企業で労働者の副業を制限できるケースとしては、例えば以下のようなことが挙げられます。
① 労務提供上の支障がある場合
② 業務上の秘密が漏洩する場合
③ 競業により自社の利益が害される場合
④ 自社の名誉や信用を損なう行為、信頼関係を破壊する行為がある場合
つまり労働者は勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することが認められているのです。
労働者からみた副業のメリットと注意点
国も推奨している副業ですが、そのメリットとはなんでしょうか。
まずは働く方からみた副業のメリットです。
労働者からみた副業のメリット
① 離職せずに別の仕事に就くことが可能。スキルや経験を得ることで、主体的にキャリアを形成することができる。
② 本業の所得を活かし、自分がやりたいことに挑戦できる。自己実現を追求できる。
③ 所得が増える。
④ 本業を続けつつ、よりリスクを小さく、将来の起業・転職に向けた準備・試行ができる。
このようにメリットの多い副業ですが、以下のように注意すべき点もあります。
労働者からみた副業の注意点
① 就業時間が長くなる可能性があるため、就業時間や健康に対する管理が必要。
② 職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務を意識することが必要。
③ 1週間の所定労働時間が短い業務を複数行う場合には、雇用保険などが適用されない場合がある。
企業からみた副業のメリットと注意点
次に、企業側からみた副業のメリットや注意すべき点をあげていきます。
企業からみた副業のメリット
① 労働者が社内では得られない知識・スキルを獲得できる。
② 労働者の自律性・自主性を促進できる。
③ 優秀な人材獲得。また人材流出を防ぎ、競争力が向上する。
④ 労働者が社外から新たな知識・情報や人脈を得ることで、事業機会の拡大につながる。
企業からみた副業の注意点
①就業時間の把握・管理や健康管理への対応
②職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務の確保への対応。
社員のために副業の環境を整備しよう!
副業のメリットという視点から、労働者は「収入を増やしたい」「1つの仕事だけでは生活できない」という理由だけでなく「自身の能力を一企業にとらわれず幅広く発揮したい」「スキルアップを図りたい」などの希望をもち副業を行っている方も多いのではないでしょうか。
企業としてはこうした労働者の希望に応じ、長時間労働、企業への労務提供上の支障や業務上の秘密漏洩等に留意しながら副業を行える環境を整備することが大切です。
【独自アンケート調査】副業する理由や不安点とは
このように副業にはメリットはもちろん、注意点もあることが分かりました。
ここでナビットが独自に行ったアンケートの結果をみてみましょう。
今回全国の主婦を中心とした1000人のモニター会員を対象に、副業についてアンケート調査を行いました。
副業についての希望や不安など、皆さんが実際にどう感じているかみていきましょう。
【調査】
質問:副業(Sohos-Styleを除く)をしていますか?(対象:1000人)
副業をしていると回答した方が36.1%を占めました。
【調査】
質問:あなたにとって副業とはなんですか?(対象:1000人)
上位は「収入の足しにしたい」「おこづかいを稼ぎたい」でした。
副業をする理由としては、経済面の安定を求めている方が多くいらっしゃることが分かります。
【調査】
質問:コロナ禍前後で副業への意識は変わりましたか?(対象:1000人)
コロナ禍前後で副業への意識が変わったと答えた方が22.1%と、コロナ禍で経済的な不安を抱えている方がいらっしゃることが分かります。
【調査】
質問:副業をする上で不安に感じることはありますか?(対象:1000人)
副業に対して不安については「得られる収入が少ない」という回答が目立ちました。
どの程度の収入を望むのか? 副業を始める際には目的意識を明確に、計画的に行うことがおすすめです。
【調査】
質問:これからは企業に勤めていても、副業が認められるべきだと思いますか?(対象:1000人)
副業をしたことがある方はまだ少数でしたが「これからは副業が認められるべき」と答えている方が64%と多く、副業に少なからず期待をもっていらっしゃることが分かりました。
副業がおすすめの時代
人生100年時代に備え、資産形成が必要となっていくこれからの時代。
その流れのなかで副業に対しての意識は、働く方にも企業としても高まっていくことが予想されます。
またこのコロナ禍でテレワークが導入されている企業も増え、今まで通勤にかかっていた時間を副業に有効活用したいという方もいるかもしれません。
ぜひ社内でもガイドラインを参考に、副業についての意識を社内で共有してみてはいかがでしょうか。
1000人アンケート
今回の記事で引用したアンケート結果をはじめ、ナビットでは、1000人規模のアンケートを、お手軽にご依頼・ご購入いただけます。
1000人アンケートとは
「1000人アンケート」とは、ナビットが運営する「Sohos-Style」へ登録している全国約63,400人の調査モニターを対象に、性別、年齢、居住地、属性など実態の明らかなモニターを絞り込んでアンケートを実施出来るサービスです。
調査モニターの中心は、30~50代の女性です。
消費者である主婦をはじめ「実態」のある「生の声」としてアンケートの回答を得る事が出来るので、一般的なアンケート調査を行う多くのアプリ系モニターとは違い「定量的」な数値情報だけでなく「定性的」な「質」に関する情報を集める事が出来ます。
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