こんにちは!!「炎のタックラー マイク75」です!!
月日が経つのは早いもので、今年も既に9月中旬となっておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は皆様もよくご存知かも知れない自動車メーカーのフォルクスワーゲン社(以下、VW)の通称
「ビートル」の広告についてのお話です。

※上はVWのビートルを年間50万台売った伝説の広告と言われている実際の新聞広告の画像です。
今でこそ世界中で人気のあるビートルですが、初年度の米国での販売台数はたったの2台!
にもかかわらず、この広告によって年間50万台売れるようになったのですから、これがどれだけ
すごい広告だったのかがよくわかると思います。
しかも、実はこの車、当時ナチスドイツの工場で製造されていました。
当時の1959年は、第二次世界大戦後間もない頃。
敵国だったドイツのヒトラーが作った醜くて小さくてスピードも出ない車なんて、誰も乗りたくない・・・
という雰囲気だったのです。
そんな社会状況だったにもかかわらず、このビートルは、アメリカで大ヒット。
一体なぜ、そんなに売ることができたのでしょうか?
・広告費を莫大に使った?
・敏腕営業マンを雇いまくって、セールスさせた?
・大幅値下げして、叩き売りした?
実は…どれも違います。
当時のアメリカは、世界一の消費大国。
ほとんどの車が、団塊の世代の子供を持つ家族のために作られていました。その影響もあり、
車は大きくて力強いほどイケてると考えられていたんです。
でも、ビートルは小さくて弱々しく、スピードも遅い。
何においても人気になる要素を持ちあわせていませんでした・・・。
どうすれば、アメリカ人にこの車に注目してもらい、欲しいと思ってもらうことができるの
だろう?
当時の広告キャンペーン担当のヘルムート・クローネ氏はそうずっと考えていましたが・・・
ついに、1つのアイデアが浮かんだのです。
それは・・・「周りの競合とビートルを比べるのをやめ、その状況を逆手に取ったアプローチを
仕掛ける」ということ。
当時、周りは、広告も派手でカラフルで車の写真も誌面いっぱいにバーンと大きく載せどれだけ
大きいかを競い合っていました。
それに対して、彼はあえて広告を白黒に・・・。
車体の画像もビートルに合わせて小さくし、車体の小ささによる小回りがきくなどの効率性、
手頃な価格などを強調した広告を打ったのです。
これが大ヒット!!
一部のアメリカ人の「大きいと維持費もかかるし駐車場にとめられないこともあって不便・・・」
という悩みに見事に刺り、結果、ビートルは競合とは違う独自のニッチを切り開き、他と差別化
することで大ヒットしたのです。
■他と比べて勝とうとするのではなく独自のポジションを確立することが最強の差別化になる
もしあなたも、ビートルのように
・商品を大ヒットさせたい
・競合と、機能や性能で比べられたくない
・独自のポジションを確立し、お客さんから選ばれ続けたい
こんなふうに思っているのなら、競合と比べて勝とうとするのではなく、自分の商品の強みは何か?
ウチの商品は他とどこが違うのか?を探してみることから始めてみたらいかがでしょうか。
他とは違う独自のポジションを確立することができれば、他の商品では替えがきかないので、
ずっと、あなたの商品・サービスが選ばれ続けることができるはずです・・・。