7/16(金) 【コラムの森】 夏休みの読書

やっとかめのでんティです。

神保町ネタがちょっと切れているので、最近読んでいる本の紹介をば。
最近出た本で「トレードオフ」といいます。

トレードオフ…一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ない、
背反する状態・関係のこと。

副題には『上質をとるか、手軽をとるか』とあり、この本の中では、
上質を選んだ商品、手軽さを選んだ商品のそれぞれについての
事例(主に失敗事例)が紹介されていて、なかなか興味深いです。

たとえば、上質なコーヒー店として成功したのち、
店舗を拡大しすぎて普通のコーヒー店になりつつあるスターバックス。

また、格安航空会社が常識外れの低料金を実現したら、
すぐにアメリカン航空がこれに対抗できる料金を実現しつつ、
かつ質は相手より高くすることで受けて立ったという例も。

ティファニーが「手に届くラグジュアリー」の路線を取ったら、
「安いアクセサリーブランド」を連想するという顧客調査結果が出てしまった、など。

この本の内容を一言で表せば、『中途半端はだめである』ということ、つまり

『何もかもできるという錯覚に陥ってはいけない。
 成功したければ、上質か手軽か、その一方を選びなさい』

ということだそうです。

ここでさらに重要なのは、

・上質さや手軽さの定義は、時間とともに変わる相対的なものであること

・何を上質もしくは手軽と感じるかは、セグメントによって異なり、
 これは消費者が起点となること

とのこと。

この本によれば、iPhoneもすでに前述のスタバのような岐路に立っているそうです。
販路を拡大した結果、上質さと手軽さの両立ができなくなっているとのこと。

私ももともとはアップル使いであったので、この先は気になります。。。


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