こんにちは。F-16です。
昨日、都営交通100周年イベントを締括る「花電車」の運行が最終日でしたので、観に行ってきました。

かつて第2次世界大戦前後の時代に日本の都市部で最も活気づいていた庶民の足は、道路上の軌道を走る「路面電車」でした。
その路面電車の車体一杯に造花や電飾で装飾を施して、お客を乗せずに展示走行するのが、花電車という文化です。
主に祝賀行事等のイベントで運行されていたようなのですが、東京では1978年以来実に33年ぶりの運行だったそうです。
今回その久々に製作された花電車は、昨年までお客を乗せて走っていた7500形という車を、引退後再改造したもので、窓の部分が大胆に切り取られて、内部装飾が良く見通せる構造に作り直されたものです。
従来の花電車にはほとんどつきものといってもよかった造花での装飾の代わりに、100歳の都営交通をお祝いするバースデーケーキの意匠を施した模型を乗せ、車体には赤いリボンのラッピングが巻かれました。これなら紙の造花と違って雨天でも装飾が崩れる心配をすることなく走らせることができます。そして電飾は節電ブームで急速に普及しつつある電球色のLEDで、これもデコレーションケーキのクリームを連想させる波型に飾られています。
日中午後2時から荒川車庫~三ノ輪橋電停を1往復、その後一旦車庫に入庫しての休憩をはさみつつ反対側の荒川車庫~早稲田電停間を2往復、そして大トリは日がとっぷり暮れてからLED電飾をフルに灯して再び三ノ輪橋電停まで1往復走りました。
写真はその1往復目を終えて、従来の花電車のような装飾を施された復刻塗装の電車と並べてツーショット展示されていたシーンです。
あいにく時折小雨が混じる曇天ではありましたが、沿線は見物客で大賑わいで、大きな一眼レフを構えた鉄道ファンのみならず、一般の乗客や沿線住民の方々も携帯電話やスマートフォンで撮影していました。
今やポケットに収まるスマートフォンですらハイビジョン動画が撮影できてしまう時代に、花電車という伝統行事の復活があり、いち鉄道マニアのF-16としてはこのギャップにたまらなさを感じずにはいられませんでした。
ではまた!